加賀に伝わる奇跡の発酵食

 

 

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安新

 

石川県でのみ許された奇跡の毒抜き、それは白山市美川で今なお製造される奇跡の発酵食、「ふぐの子」です。ふぐは古来よりその美味しさが知られながら致死率の高い猛毒を持った魚として知られています。「毒」を無毒化し古くから食されてきた「ふぐの子」、それは伝統の製法でふぐの卵巣を糠漬にしたもので、全国でもここ石川県のみ製造が許された奇跡の発酵食です。

 

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加賀の発酵食文化を受け継ぐまち、美川

 

日本三名山の一つである霊峰白山。山頂から流れ出す雪解け水は白山市内を流れる手取川となり、美川地域を潤し日本海へと注ぎます。清らかな水、肥沃な大地の恵みは人々に様々な恩恵を与え、酒・味噌・醤油・酢・こうじなど加賀の発酵食文化の礎となりました。先人の知恵を受け継ぎ、今も多種多様な発酵食品が造られています。

 

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唯一「美川」でのみ造られる「ふぐの子」

 

「北前船」、江戸時代から明治にかけて商品を売買しながら日本海を廻る船は「美川」を寄港地の一つとし、美川に富をもたらしました。北前船は様々な積荷がある中、美川だけの荷として「ふぐの卵巣」を降ろします。ふぐの身はおいしいと重宝され、その副産物である卵巣もどうにか食用にできないかと考えた先人達の知恵と技の結果が「ふぐの子」なのです。

 

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加賀伝統の食文化、ふぐの子を守る

 

昭和50年ごろ「ふぐの子」に危機が訪れます。猛毒を持つふぐの内蔵はすべて廃棄する法律が決まりました。それはふぐの卵巣も廃棄して糠漬に使えないことを意味していました。しかし、江戸時代から続く加賀の伝統産業であること、また過去に一度も事故がないことから、唯一、石川県だけに「ふぐの子」を造ることが認められました。

 

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昔ながらの製法を守り、次世代へ伝えていく

 

「ふぐの子」は、北陸など日本海側で獲れた産卵期のごまふぐの卵巣を塩漬した後、杉樽で糠漬します。糠漬は、2年ほど空気に触れないよう毎日いわしの魚醤を樽の縁から注ぎ発酵させます。その際、無毒化するようですがそのメカニズムは未だに解明されておらず、食の安全を守るためにも今でも伝統の製法を変えずに守られています。「ふぐの子」は加賀の発酵食文化であり、美川の人々の知恵が生んだ奇跡の発酵食といえます。

 

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自分が食べたくない材料は使いたくない

 

美川で「ふぐの子」を生産する5社の一つ「安新」。美川港に近い本店ではさまざまな種類の糠漬や粕漬が店頭を賑わせています。三代目の安田志良さんは語ります。「自分が食べたくない材料は使いたくないので」・・・ふぐや米糠は石川県産を仕入れ、保存料は一切使わない昔ながらの製法を守り続けております。 また、粕漬になじみの薄い世代にもその魅力を伝えたいと新しい取り組みにも力をいれています。

 

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文化庁新制度「100年フード宣言」に認定

 

2022年3月、文化庁が地域に根付く食文化を認定する新制度「100年フード宣言」で、「ふぐの子糠漬」が県内の食品として唯一認定されました。「ふぐの子」は全国で認定された131件の内の一つとして江戸時代以前から伝わる「伝統」部門として認定、先人達の知恵と技が認められました。ふぐの子は「唯一無二の珍味」として今後更にその味と希少性で人々の舌を魅了し続けます。

 

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ふぐの子の召し上がり方

 

プチプチとした食感で塩辛さの中に糠とふぐの卵巣の独特な風味が食欲をそそります。そのままで糠を落として薄くスライス、お酒のおつまみに最適です。アツアツのご飯の上にのせてもお好みで軽く焼いていただいても美味しくいただけます。ふぐの子パスタもぜひあじわっていただきたい味の一つです。

 

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