神代から伝わる最高級の麻織物
能登上布
上布(じょうふ)とは上等な麻織物のことで、能登上布は日本の五大上布のひとつとされています。約2000年前に崇神天皇の皇女が中能登地方で機織りを教えたことが能登上布の起源だと伝えられています。
原料の麻は一般的なリネンではなくラミー(苧麻)を使用。手織りの麻の素材感、能登独自の櫛押捺染やロール捺染と呼ばれる手染技術から生まれる緻密で凛とした経緯絣(たてよこがすり)、ひんやり涼しい風合い、「蝉の羽」のような透け感や軽さ、丈夫さ、シャリ感、光沢感、張り感が特徴。
昔から夏の贅沢な日常着とされ、大人のお出かけ着として愉しめる最高級の夏着物です。今も昔ながらの手織りで職人が織り、能登の風土を映した落ち着いた伝統色柄や独自の凛とした絣模様は、日常に溶け込み現代的な雰囲気が魅力です。
能登伝統の麻織物と凛とした日常に出会う
神代からつづく最高級の伝統的夏着物 能登上布唯一の織元工房がプロデュースする日常で愉しめる着物・小物ブランド。 「能登伝統の麻織物と凛とした日常に出会う」をテーマに、能登上布を通して出会う日本の美意識や文化、伝統と今を行き来し、日々が少し変わる凛とした日常を能登上布の手仕事でつくられた着物・小物と装いから提案します。
能登上布の小物はよいものを長く使い、ゆるやかな時間の中で日々を丁寧に送り心が豊かになるくらしとの出会いがあります。また、能登上布独特の手織りの麻の素材感や着心地のよさ、透け感、軽やかさ、張り感、光沢感、能登の風土を映した現代的で落ち着いた伝統色柄を、夏の贅沢な日常着とされる能登上布の上質さはそのままに、小物雑貨やファッションで日常でも愉しめます。
これからの思いとして、軽やかな品格やプリミティブさ、手仕事から生まれる緻密さが共存し日常に溶けこむ商品や、独自の手捺染技術から生まれる凛とした絣の魅力を伝える商品を発信することで、職人技術を能登上布の美しい布とともに次世代につなげていきたいと考えています。
こだわり
<手織り>
工房では昔から受け継いだ手法で手織りをし、丁寧な職人技から生まれる上質な織りの味わいを感じることができます。
機械織りにはない手織りの織り密度の粗さから生まれる透け感は「蝉の羽」とたとえられていて、手織りで織られることで布として軽く、手仕事がうみだす素材の美しさや織りの表情があるアイテムを揃えています。
<緻密で凛とした絣柄>
他地方にはない能登独自手染めの櫛押捺染、ロール捺染と呼ばれる職人技術から生まれる染めにじみが少なく緻密で、能登の風土を映したすっきりとした絣模様が能登上布の最大の特徴で、美しく凛とした佇まいです。絣柄の多くは幾何学模様の十字絣を始めとする複雑な経緯絣(たてよこがすり)で、たて絣糸とよこ絣糸をクロスさせて織ることで生まれます。
さらにもっとも細かいたてよこ約3mmの十字絣は「蚊絣」と呼ばれ、これらで構成される柄は伝統的ながら現代的で、日常の男着物がルーツゆえの、時代を超えて飽きのこない今の日常にもなじむ落ち着いた伝統色とともに、気取らず日常に溶け込むアイテムを愉しめます。職人の手仕事でつくられる絣ひとつひとつの表情も魅力です。
<上布ならではの特別な麻の質感>
原料に日本古来から使われてきたラミー(苧麻)を使用。平織の上布ならではの、透け感・光沢感・張り感・軽やかさがある上質で美しい麻の素材感が魅力です。
またラミーの特徴として、ひんやり涼しくシャリ感、吸湿性があり、独特の着心地のよさから 一年を通してお使い頂けます。
能登上布は最高級の素材ですが、何十年も使えるほど丈夫で自宅でも洗え、美しい素材とともに気取らないラグジュアリーを愉しめます。 洗えば洗うほど柔らかくなり感触が良くなるので、経年変化を慈しみながら、長くお使い頂けます。
紺屋として創業 130年
(株)山崎麻織物工房は1891年(明治24年)紺屋(染め屋)として創業。創業130年、能登上布伝統の職人技を継承する唯一の織元です。
戦後織元が年々減少し「滅びゆく能登上布」と言われるほど大変厳しい時期もありましたが、3代目織元が語っていた「こんなによいものを残さないのは罪だと思う」という言葉を胸に、代々守ってきた伝統の技や日本の伝統的な夏着物である上布の文化や美意識を次世代につなぎ、日常に溶けこむ能登上布の着物と小物を発信することで美しい能登上布を残していきたいと願っています。
また、紺屋をルーツにもつ山崎麻織物工房から、能登上布ならではの絣のデザイン・手染技術を用いた商品を作り、独自の絣の魅力を伝えていきたいと思います。
北陸の商品はこちらからご注文いただけます。
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